ポストモダンなブログ

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YIIK: ポストモダンRPG アレックス・エグルストン

 

アレックスという男

 

 

このゲームのキャラクターは皆が強い個性を持っている。

まるで梶原一騎作品のように

ハリーポッターシリーズのように

生々しいまでのリアリティを持って描かれたキャラクターたちである。

皆が欠点や問題を抱え、一筋縄では行かない個性的な登場人物ばかりだ。

今回はその筆頭である主人公について書いていきたい。

 

 

アレックスエグルストン

このゲームの主人公

どこにでもいる普通の青年

大学卒業後、自宅に戻ってきたあとダリを追いかけ壮大な事件に巻き込まれていく。

 

 

1 容姿

赤毛で、メガネをかけた髭面の青年。

 

作中では

↑自分の顔をした隕石を見たとき

 

というようにあまり評価は高くないようだ。(ネタかも知れないが)

しかし、個人的には結構イケメンだと思っている。

 

目を伏せたときとか

いつものポーズとか

真顔でもかっこいい

(美醜に関しては主観なので人それぞれ好みはあるが)

 

 

 

2 性格

利己的な言動が多く、作中で度々指摘される。

 

プレイヤーからもその性格ゆえに毛嫌いするものが多く、このゲームがクソゲー呼ばわりされる一因になっている。

しかし、だからこそ最期の展開でとる行動に意味や重さがでてくる。

利己的な言動を仲間たちから叱責され、自分のありかたについて悩み続ける。

 

自分の言動に後悔し、迷い続け、少しでも「よい人間」になろうとあがき続けているのだ。

 

 

3 戦闘

非常に強い

アップデート前は「LPスロー」が超バランスブレイカークラスの強さだったらしい。

適当にボタン連打するだけでオーバーキルクラスの火力を叩き出せたようだ。

私はバージョン1.25からなので以前の強さはわからないが、このバージョンでもとんでもなく強く感じる。

※戦闘面は確かに面倒なのでイージー及びタイムエネルギー無限でプレイ

ボコる(通常攻撃の強化バージョン)で真面目に連打していれば、数千から数万クラスのダメージになるからだ。

オーバーキルという言葉すら生易しい。

アップデート前はショーンドラの「アイテムスロー」というスキルが滅茶苦茶強かったらしいがこのバージョンだと大したダメージにならないためパーティーのなかでは圧倒的な攻撃性能を誇っている。

ヴェラやクラウディオやエッセンシアなどある程度のダメージを出せるキャラはいるが、アレックスは明らかに突出しすぎている。

他キャラは数百程度だが、アレックスは数千、場合によっては数万という具合にぶっちぎっている。

また、防御面も凄まじい。

「パンダバリア」は、パーティー全員をかばうデコイを召喚するスキルであり、特殊コマンドも必要なく消費ppも少ない優秀な性能である。

 

おわりに

こうしてみると、なかなか魅力的なキャラクターに見えないだろうか?

というか筆者にとっては今まで見てきた作品のなかでもトップクラスに好きなキャラクターである。

私自身、共感能力や協調性の欠片もない人間だが、初めて共感できたキャラクターだった。

それは、元来の精神性がアレックスに近かったからに他ならない。

怠惰で狭窄的でコミュニケーション能力が無い、

一般的に「クズ」と呼ばれる人間だからだ。

同じ「クズ」同士共鳴する所があったのかもしれない。

↑ここのセリフは痛い程気持ちがわかる

 

 

問題視される長い独白も、緻密な表現に富み、読んでいて面白く、台詞を減らすどころかもっと増やしてほしいと思ってしまうほどだ。

自己嫌悪に陥ったり、仲間と感情をぶつけ合ったりと、随所に「魂を持ったキャラクター」だと感じさせる要素に溢れ、いい意味でも悪い意味でも生き生きしている。

主人公マンセーでもない、メアリースーでもない、そんなアレックスだからこそ好きになれたのだろう。

酷評が多い主人公ではあるが、間違いなく魅力はある。

気になった人は是非とも一度プレイしてアレックスエグルストンという男について知ってほしい。