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YIIK: ポストモダンRPG エッセンシア2000真解説

 

 

エッセンシア2000真解説(考察)

 

 

 

!ネタバレ注意!

 

 

 

 

 

前回の記事で書いた世界を救う等の目的は全て嘘である。

 

 

アレックスを助けることも、世界の崩壊を防ぐことも全て嘘

一連の事件全ての黒幕

行動の全ては全並行世界の自身の権限を手中に収めるため。

 

 

 

サミーも並行世界のエッセンシアではなく全く無関係の人間である。

本当は、並行世界のアレックスがエッセンシアの正体であった。

サミーの一件をエサにしてアレックスを騙し、

アレックスにプロト=アレックスを倒すように仕向けたのだ。

 

 

 

全並行世界のアレックスの中で最も優位な存在であるプロト=アレックスを主人公であるアレックスに倒させ、自分がその後を引き継ぎ支配権を得ようとしていた。

 

 

 

 

 

※エッセンシア2000は緑色を基調としたカラーリングであるが、欧米では緑色には嫉妬など、不吉なイメージがあるらしい

 

 

 

 

 

考察

 

以上がエッセンシアの真実であるが、それを踏まえて考えると全てが怪しく見えてくる。

アレックスが家に帰ってきてすぐ、もしくはそれより前からエッセンシアの干渉があったと考えることができるように思えるのだ。

 

 

 

 

1 ダリ

サミーの飼い猫(メス)であり、その名の通りサルバドールダリのようなひげが特徴。

サミーの攻撃手段でもある。

サミー誘拐時にアレックスに飛び移りそれ以降アレックスのもとにいる。

アイテムとしては宝箱を開ける、スイッチを押す、敵をマヒさせる等に使える。

 

 

考察

 

ある意味では全ての始まり。

一連の事件にアレックスが巻き込まれるためにはダリがいなければ成立しなかった。

怪しく思う理由としては、

 

アレックスの興味を惹く外見(普通の猫ならばアレックスはスルーしていた可能性がある)

タイムズスクエア道中でも不審に思う発言あり。

 

買い物メモを奪うという行動

これらがなければアレックスは廃工場に来なかっただろう

また、やたらと有用な効果をもっていて、アレックスの冒険に必須なところも怪しいと思えた。

 

 

 

2 サミー

 

廃工場に住む謎の少女

本名はセミ・パクで愛称はサミー。

アレックスと出会い、工場から出ようとするがエンティティに連れ去られる。

それ以降アレックスはサミーを探す冒険に身を投じる。

エッセンシアは自身をパラレルワールドのサミーだと言っていたが、これはアレックスを騙すための嘘だった

 

 

考察

 

ソウルサバイバーにさらわれたのだが、

これは本当に自分の魂だったのだろうか?

エッセンシアの説明では自身の魂の三分の二らしいが

背景には三体見える。

また、本人は拒絶の意思を見せていた。

そして、エンティティの行動がヴェラの説明と噛み合っていない…

上記のように不自然な描写が複数ある。

 

結論としては、サミーを誘拐したのはエッセンシアのエンティティではないかということである。

これならばサミーが拒絶したことも説明がつく

しかし、サミーもソウルスペース移行の条件は満たしていたことが問題をややこしくしている。

家庭環境での問題を抱え、家出を繰り返しているような描写があったからだ。

 

 

3 エッセンシア覚醒

 

エッセンシア覚醒までのストーリーを簡単に説明すると

1 アレックスの家にエッセンシアのエンティティ出現

2 エンティティが電波塔までアレックスを誘導

3 LPレジェンドを電波塔から流すよう要求

4 ヴェラのマインドダンジョンからLPレジェンド回収

5 LPレジェンド再生で覚醒

といった流れになる

 

 

考察

 

疑問に思ったのがエッセンシアが目覚めるためにミスティカル・アルティマLPレジェンドは必要なものだったのか?ということである。

 

キーとなるLPレジェンドはパラレルワールド出身のヴェラ製作のアルバムである。

エッセンシアとヴェラはパラレルワールドにおいても別人であるため魂の繋がり等はないはずである。

※細かく言えばエッセンシア=パラレルワールドのアレックスなのでヴェラとエッセンシアはパラレルワールドにおいて恋愛関係という繋がりはあった

 

上記のようにエッセンシアとLPレジェンドに直接の繋がりはないはずである。

にもかかわらずエッセンシアのエンティティはLPレジェンド再生を要求したのである。

 

つまり、エッセンシアはいつでも目覚められたのだが、一連の事件に関連があると思わせるためにこのタイミングで覚醒した(ふりをした)のではないだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

おわりに

 

マニックピクシードリームガールなど本当は存在しない、妄想の中だけの虚構なのだと徹底的にわからせるキャラクターである。

正直なところ、真実を語られた後でも更に魅力を感じたキャラクターでもある。

何故なら私自身、マニック的なキャラクターが大嫌いだからだ。

主人公を盲目的に崇拝し、無批判に追従する、非現実的で荒唐無稽な、ご都合主義の空虚なキャラクターには一切の魅力を感じず、ただただ嫌悪感を催すだけなのだ。

そういったキャラクターに対する強いアンチテーゼを示したエッセンシアには称賛の気持ちを感じずにはいられなかったのだ。

アレックスに嘘をつき続け、自らの欲望のために利用したエッセンシアの行動は決して誉められたものではないだろう。

しかし、そこには強い意思があり、自我を持ったキャラクターとしての確かな魅力があった。