ポストモダンなブログ

書きたいことを書いていくブログです

YIIK: ポストモダンRPG サウスタウンの違和感

 

サウスタウンをご存じだろうか?

アレックスの出身地であるフランクトンから出てすぐ左下にある小さな町である。

基本的になんの変哲もないように見える町だが、それ故に不可解に思えるところがあったので今回はそれを書いていく。

 

 

フランクトンからの距離

ご覧の通り最初の町であるフランクトンから非常に近いサウスタウン

 

例えば、ローリーのすむ町であるウインドタウンは設定上はフランクトンから一時間程度の距離であり、ゲームではバスに乗り少し歩いた場所にあり、ある程度距離がある。

次の町であるフラッグタウンは更に離れたところにある。

このようにイベントを持ったキャラがいる町はある程度離れたところにありゲーム的にもストーリー進行を表す意味である程度の距離を持っている。

だが、サウスタウンはフランクトンから徒歩で3秒もかからない位置にあり、中継拠点として設置されたとは考えにくい。

とすると他に役割(重要クエストなど)があると考えるのが自然に思える。

 

 

シェーンGアービングと幽霊

このキャラをご存じだろうか?

マウンテンタウンの幽霊の生前の交際相手であり、彼女が交通事故で死んだときに見向きもせずに他の女と立ち去った男である。

本編ストーリーでマウンテンタウンに幽霊がいるという噂を聞いたアレックスたちはそれをサミーかもしれないと考え、探索することとなる。

幽霊はその事を根に持っていて成仏できずに自作のカセットテープに取り憑いていたが、アレックスの計らいによってシェーンへの復讐を遂げた。

このクエストを完了するには幽霊の弟(生きている人間でカセットテープ探索の依頼人)にテープを渡すか、シェーンに渡すかどちらかを実行する必要がある。

 

余談だが、廃工場にてサミーがエンティティに連れ去られた後にフランクトン及びサウスタウンに戻ると全てのNPCがいなくなっているのだが、シェーンだけはなぜかいる(将来的にOnismクエストで討伐依頼がくる標識マンは普通にいる。というか夜にならないとこいつは出てこないので必然的にこのシーンかみんなでLPレジェンドを聴いた後のシーンでないと出現しない)

 

 

謎の隠しアイテム

以前の記事「第三のエンディング調査報告」で書いたあのアイテムである。

簡単に説明するとサウスタウンに謎のアイテムがあり、それを入手すると謎のNPCが出現し、第三エンドのカギとなるという噂だ。

筆者の検証では、アイテム入手時にバグのようなものが起き、その後に出現するはずのNPCにも出会えず調査を中断せざるを得なかった。

結局謎のままであり、非常に消化不良感の残るエリアだった。

 

 

重要クエスト無し

マウンテンタウンには重要クエストが存在しない。

こう断言してしまうと誤解を招きそうだが確かに無いのだ

例えば、アレックスの故郷のフランクトンは言うに及ばず、サミーと出会う廃工場、ローリーのいるウインドタウン、クラウディオとショーンドラのいるフラッグタウン、マークのいるマウンテンタウン、ミスティカルアルティマLPレジェンドを放送する電波塔、第二エンドの舞台KNNなど、どのエリアもストーリー上何らかの重要なイベントが用意されている。

しかし、サウスタウンにはそういったイベントが無いのだ。

上記のシェーンGアービングと幽霊のクエストも大学前にいる被害者の弟にテープを渡しても何ら問題なく、結果は変わらずシェーンに幽霊が取り憑く。それどころかテープを渡さなくともストーリーには一切影響がない。

つまり、ストーリーを進めるだけならばサウスタウンには一切立ち入る必要がないのだ。

 

 

 

余談

マウンテンタウンの幽霊のシーン

時系列ではその後になるエッセンシア捜索のワンシーンでは普通に幽霊確認してる

 

 

 

 

おわりに

やはり何かおかしいように思える。

何かがあるのではなく、何もないから異常に思えるのだ。

特にストーリーに関わるイベントもなく、位置的にも必然性の感じられない場所にあるなど違和感を感じざるを得ないエリアだった。

なにか見つかれば記事にしたいと思っているがその前に1.5アップデートでストーリーも何もかも変わってしまう可能性もあるだろう。

 

 

Viewfinder ビューファインダー 処理落ち

 

前回に引き続きViewfinderについてである

プレイ時に興味深い挙動があったのでそれについて説明していこうと思う

 

 

 

 

 

 

まず、このゲームのプラットフォームであるPS5についてもご存じだとは思うが軽く解説したい。

PS5

2020年に発売された第9世代ゲーム機であり、

超高速SSDにより読み込み速度が非常に速く、前世代のPS4とはロード時間が最大で100倍ほど高速化されている

 

らしい

ゲーム内部の処理等については全く知識がないので詳しくはわからないが、とても処理速度が速いゲームと見て間違いないだろう。

PS4で「バイオハザード7レジデントイービル」にてゲームスタート時のロード時間は1分以上だったが、

PS5で「バイオハザードヴィレッジ」でのスタート時のロード時間は5秒もかからないほどだった。

PS4オープンワールドゲーム「GRAVITY DAZE2」でのワールドマップで高速で離れたエリアに移動すると読み込みが間に合わずにのっぺりした画質になっていることがあった

PS5では、「ホグワーツレガシー」プレイ時にファストトラベルする際にロード時間もほとんど気にならずに、読み込みも間に合わないということはなかったように思える。

それぞれゲームが異なるため単純比較はできないが、PS4からPS5の進化はかなりのものだと思う。

 

と、長々と語ったが今回記事を書いたのは他のゲームソフトや、ハード紹介のためではなく、面白いと思った挙動の紹介のためである。

 

Viewfinderの処理落ち

 

問題のシーンはここだ

エリア4の2階にある転送装置からの場所である

ここでは一枚しかフィルム残数の無いカメラを駆使して檻の中のバッテリーを増やして転送装置を起動させるシーンだ。

 

ここではフィルムを幾らでも複製できることに気づいたのだ。

 

バッテリー1コを撮れば2コになる。

2コを撮れば4コになる。

4コを撮れば…

こうなるともはや止められない

 

↑20個ぐらい

↑50個ぐらい

↑80個ぐらい

 

ここまでバッテリーが増えてくるとさすがに処理が重くなってくる。

それはもうひどいカクカクである。

動画を用意できないのは申し訳ないが、まるで紙芝居レベルだ。

マニアックなたとえだが、PSP地球防衛軍でufoの大群に火炎放射をした時ぐらいカクカクだ。

ラグがひどいなんてものではなく、入力してから3秒以上してから反映される有り様である。

PS5がオフラインゲームでここまで処理落ちするのはなかなか珍しいのではないだろうか?

 

概算ではあるが、バッテリー数の増加による挙動の変化について調べたので書いていく

条件は、バッテリー8個の写真を複製し実体化を繰り返し検証した

08個 問題なし

16個 問題なし

24個 問題なし

88個 問題なし

96個 軽いラグ発生

104個 少し重くなる

112個 3秒ほどのラグ

大体120個を越えた辺りでゲームが落ちた

 

 

注意

高性能なPS5が処理落ちするのが面白くてやってしまったが、本体に負担のかかる行為かも知れず、場合によっては故障するかもしれないのでやりたい方は自己責任でやっていただきたい。

 

 

 

 

 

 

Viewfinder ビューファインダー

 

 

このブログのモットーは書きたいことを書いていくである。

書きたいことを書きたいように書き、書きたくないことは書かないのだ。

 

 

 

 

 

おそらく私はホグワーツの寮で言えばハッフルパフであろう。

 

正義感など無いに等しいし、目的のためなら便器を舐めてまで遂げるわけでもないし、ガリ勉でもない

 

しかし、忍耐強く忠実で苦労を苦労と思わないし、フェアプレーを好むタイプだ

 

苦労と思うことはやらない

 

苦労と思わないことをやっているのだ。

 

そして、誰よりも何よりも自分の欲望に忠実だという自負もある。

 

 

 

閑話休題

 

 

 

私はYIIK: ポストモダンRPGが大好きだし、人生でNo.1のゲームだと思っている。

 

だからといって他のゲームをしないわけではない

 

私もたまにはYIIKから離れることもある。

 

 

 

そんなわけで今回は「Viewfinder」というゲームについて書きたいので書いていく。

 

 

 

 

 

 

 

Viewfinderとは

 

現実に干渉できるカメラや写真を使うパズルゲーム、またそれに登場するカメラのことである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と言ってしまってもいいのだが、意味がわからないと思われるのでもう少し詳しく説明する。

 

 

写真

このゲームでは、写真をセットするとその写真が実体化し、現実に投影される。

 

投影された(実体化した)写真内部には空間が広がっていて、内部のアイテムを回収したり、内部のエリアに進んだりできるのだ。

 

カメラとその能力

また、もう一つの重大要素であるカメラ(ビューファインダー)

風景を撮影し、写真として現像することができる。

 

現像した写真は前述の現実投影写真である

 

例えば、繋がっている足場のない到達不能に見えるエリアの場合

 

近くの適当な通路を探し、

現像した写真を投影すると…

実体化した通路によって進めるようになるのだ

 

 

 

あるテレポーター

このゲームではステージ毎にテレポーターがあって、それを起動させることで次ステージに進んでいくのだが、画像のテレポーターはバッテリーを複数個(この場合は3個)パッド上に置かなければ起動しない。

しかし、ここにはバッテリーが1個しか無い。

こんな時にはビューファインダーの出番である。

バッテリーが無いなら複製すればいいのだ。

 

ビューファインダーでバッテリーを撮影

現像

そして投影

これでテレポーター起動

 

 

 

以上がこのゲーム簡単な解説であるが、言葉ではあまり伝わっていないだろう

 

やはり、ゲームにしろ何にしろ百聞は一見に如かずであり、百見は一触に如かずである

写真を現実に投影する感覚や、謎解きに対するアプローチも言葉でなく、実体験でしかわからないはずだ。

 

謎解きも他の凡百のゲームのような陳腐なもの(キーアイテムを取ってくるとかスイッチを押すなど)ではなく思わず感心するような解法があり、とあるシーンの謎解きでは思わず歓声をあげてしまった。

 

公式の解説文では「知覚への反逆」や「現実の再定義」など仰々しい文言が並んでいるが、まさにその通りとしか言えない体験ができるはずだ。

私の好きなYIIK: ポストモダンRPGも超現実的なゲームであり、思わず目を見開くような世界を見せてくれる。

しかし、Viewfinderは全く別の、つまり自身の主観的な世界認識を揺るがすタイプの新しい衝撃を与えてくれるのだ。

自ら撮影した写真が実体化し、それまで何もなかった空間に現れる、その感動はプレイしたものにしかわからないだろう。

その感動は私に確かな爪痕を残し、「Viewfinder」は私の人生での最高のゲームランキングの上位に位置し続けることが決定された。

 

 

YIIK: ポストモダンRPG エッセンシアの正体

 

エッセンシア正体考察

 

 

ネタバレ注意

 

 

 

今回は、エッセンシアの正体についての考察である

前回の記事で書いたようにエッセンシアは全ての黒幕(ラスボス)だったわけだが、そういうことではなくメタ的正体について考察していこうと思う

 

 

 

 

キャラクターの名前入力

 

このゲームでは開始時に自分の名前を入力するシーンから始まる。

次は、現実のあなたと関係している実在の人物の名前

 

 

例えば

一番素敵な女の子、

 

頭がいい友達

という具合に特定の個人の名前を入力していく

 

最後には、思い入れのあるテクノロジーを入力するように言われる

「思い入れのあるテクノロジー」とは随分と抽象的な言葉である。

テクノロジーとは科学技術と訳されるが、その内容は多岐にわたる。

古くは石器から最新のAI技術まで多様な物を内包する言葉だ。

前述の素敵な女の子や頭がいい友達に比べ範囲が広すぎるので何を入力するかは各人の好みの問題だ。

 

それらの名前は入力後すぐに忘れるようにいわれ、ゲーム中ずっと使われることがないが

最終決戦のときにパラレルワールドから仲間たち、つまり最初に入力した現実のプレイヤーの仲間たちが駆けつけるという展開がある

素敵な女の子=ヴェラ

頭がいい友達=マイケル

思い入れのあるテクノロジー=エッセンシア

であり

最後の最期にそばにいてくれたのは現実世界でのあなたの友達で、彼らとはパラレルワールドに於いても変わらない絆で結ばれているというわけだ。

 

しかし、エッセンシアだけは顔見せはするがパーティーに入らずそのままエンディングまで登場することはない。

※上画像左から三番目の機械がエッセンシア

 

 

 

エッセンシアの正体はインターネット?

 

このように、エッセンシアの場合は

思い入れのあるテクノロジーを入力するように言われるのだが、製作者としては「ネット(インターネット)」と入れて欲しかったのではないかと考えている。

唐突に思われるかもしれないが、いくつか根拠があるので以下で解説していく。

 

 

YIIKにおけるインターネット

 

YIIK: ポストモダンRPGではインターネット(Onism)が重要なツールとして登場する。

Onismとは匿名掲示板であり、不特定多数のユーザーが怪奇現象などのオカルトについて意見交換する場所である。

ここでアレックスたちはLPレジェンドやエッセンシアの情報を入手した。

しかし、そこからの情報によってアレックスは

騙され、エッセンシアによって誘導され、一連の悲劇に巻き込まれたと言ってもいい。

つまりインターネット(思い入れのあるテクノロジー=エッセンシア)によりだまされたといえる。

 

 

 

昨今のインターネットを取り巻く状況を鑑みればこの主張も理解できるだろう

インターネットには確かに便利で有用で、これなくしては世界が成り立たないほど生活に密着しているものであり、ほとんどの人にとって「思い入れのあるテクノロジー」だろう

しかし、エコーチャンバー現象、フィルターバブルなどの言葉を持ち出すまでもなくインターネットでの閉鎖的なコミュニティがどれだけ愚かな方向に向かうのかは昨今の状況を見ればわかるはずだ。

(もちろんそれはネット上だけでなく人が集まればどこであろうと起こりうることではある)

近年はフェイクニュースや、陰謀論、誹謗中傷など

人間に対するマイナスな面ばかりが目につくようになってきた。

 

この作品に於いてエッセンシアは主人公を助けるような発言をして、味方でいると言う

主人公にとって興味を引くこと、面白いと思うことを言う

しかし、それらは全て自分を信頼させ、主人公を誘導し利用するための嘘だった

味方面をしているがその実悪意をもって嘘をつき続けるというキャラクターだったのである

確かに、ネットにより仲間たちと出会えたという側面もあるが

もし、アレックスが不確かな情報を信じる安易な道ではなく険しいながらも自分で考える道を選んでいれば結末は違ったかもしれない

つまり、ネット上の無責任で不正確な情報を頼るのではなく自分で考えて行動するようにと言っているのではないだろうか?

 

 

もっといい結末

以下の画像は世界終末の日つまり、1999年12月31日にOnismに投稿されるページである。

長文であるが読んでもらいたい。

※誤字や脱字と思われる箇所は加筆修正した

 

 

 

 

すべてが始まったとき、僕は君の未来に希望を抱いていた。playername 君にはなにもかも手に入れてほしかった。

でも、時間は僕の味方をしてくれず、僕の努力は無駄に終わった。だけど、もっとよい結末は存在する。見つけ方を教えることはできないけれど。そこへたどりつく方法があるのかどうかも、正直わからないけれど、夢の中で、僕は、君が彼女の手を取り、このめちゃくちゃな世界から立ち去るのを見た。

君は、友だちと家族を救った。 世界を救った。世界は滅びなかった。それは君が自分の心の声に耳を傾けたからだ。ウソを吹き込む精神のポストモダン哲学に捕らわれなかったからだ。君は、自分の目に見える物を信じ、自分の脳を信じなくてはいけない。部屋を掃除し、自分を磨かなくてはならない。 そして何より大切なのは、自分で考える、ということだ。

他人に自分の価値を否定させるな。考えなしに他人に追従して、闇に誘い込まれるな。そこには痛みしかない。 そのウサギ穴の奥には、明るい未来なんてない。プラスチックを捨て、肉体を選べ・・彼女を見つけることができたなら。 ここへ来た目的を忘れてしまったのか? ずっと探してきたものはなんだったか忘れてしまったのか?彼女は、どこかにいる。 シリコンとバイナリに惑わされるな 自分を信じろ。 自分の心を信じろ。

現実は壊れてしまったかもしれないけれど、それでも、偽物の中に真実を見つけることはできる。僕のキーボードで、そんな未来を与えてあげられたらと思うけれど、そんな美しいハッピーエンドのゲームは、誰もリリースさせてくれない。彼らは、君に、君自身を信じさせたくないんだ。彼らは、僕に君が彼女を信じるよう仕向けてほしいんだ。

 

 

 

 

以上によりエッセンシアというキャラクターはインターネットのマイナス面への警鐘なのではないかと愚考する次第である。

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

人という生物は群れたがる性質を持っている。

自分と同じ意見を持つもの同士で集まり、違う意見のものは排斥する

あるものは疎外されないために自分の意見を殺してマジョリティに迎合する

そうして大きな群れはできあがり、誤った方向へ進んでいく

その流れを止められるものはいないだろう

異論を言ったものは集団に袋叩きにされるのだから

それは今も昔も変わらない

それどころか今の方がもっとひどいのかもしれない

インターネットにより簡単に同じような思想のものが、例え地球の裏側であっても繋がることができるのだから

誰かが言い出したことに一人また一人と追従し、衆愚は膨れ上がり、止められなくなる。

 

 

マイノリティがこんなところで何を言っても仕方ないかもしれない

しかし、ここであえて語ったのはシベリア超特急ではないが「人には伝えておきたいことがある」と思ったからである。

これを言わなければ後悔する、そう思ったからだ。

 

 

 

 

 

 

YIIK: ポストモダンRPG エッセンシア2000真解説

 

 

エッセンシア2000真解説(考察)

 

 

 

!ネタバレ注意!

 

 

 

 

 

前回の記事で書いた世界を救う等の目的は全て嘘である。

 

 

アレックスを助けることも、世界の崩壊を防ぐことも全て嘘

一連の事件全ての黒幕

行動の全ては全並行世界の自身の権限を手中に収めるため。

 

 

 

サミーも並行世界のエッセンシアではなく全く無関係の人間である。

本当は、並行世界のアレックスがエッセンシアの正体であった。

サミーの一件をエサにしてアレックスを騙し、

アレックスにプロト=アレックスを倒すように仕向けたのだ。

 

 

 

全並行世界のアレックスの中で最も優位な存在であるプロト=アレックスを主人公であるアレックスに倒させ、自分がその後を引き継ぎ支配権を得ようとしていた。

 

 

 

 

 

※エッセンシア2000は緑色を基調としたカラーリングであるが、欧米では緑色には嫉妬など、不吉なイメージがあるらしい

 

 

 

 

 

考察

 

以上がエッセンシアの真実であるが、それを踏まえて考えると全てが怪しく見えてくる。

アレックスが家に帰ってきてすぐ、もしくはそれより前からエッセンシアの干渉があったと考えることができるように思えるのだ。

 

 

 

 

1 ダリ

サミーの飼い猫(メス)であり、その名の通りサルバドールダリのようなひげが特徴。

サミーの攻撃手段でもある。

サミー誘拐時にアレックスに飛び移りそれ以降アレックスのもとにいる。

アイテムとしては宝箱を開ける、スイッチを押す、敵をマヒさせる等に使える。

 

 

考察

 

ある意味では全ての始まり。

一連の事件にアレックスが巻き込まれるためにはダリがいなければ成立しなかった。

怪しく思う理由としては、

 

アレックスの興味を惹く外見(普通の猫ならばアレックスはスルーしていた可能性がある)

タイムズスクエア道中でも不審に思う発言あり。

 

買い物メモを奪うという行動

これらがなければアレックスは廃工場に来なかっただろう

また、やたらと有用な効果をもっていて、アレックスの冒険に必須なところも怪しいと思えた。

 

 

 

2 サミー

 

廃工場に住む謎の少女

本名はセミ・パクで愛称はサミー。

アレックスと出会い、工場から出ようとするがエンティティに連れ去られる。

それ以降アレックスはサミーを探す冒険に身を投じる。

エッセンシアは自身をパラレルワールドのサミーだと言っていたが、これはアレックスを騙すための嘘だった

 

 

考察

 

ソウルサバイバーにさらわれたのだが、

これは本当に自分の魂だったのだろうか?

エッセンシアの説明では自身の魂の三分の二らしいが

背景には三体見える。

また、本人は拒絶の意思を見せていた。

そして、エンティティの行動がヴェラの説明と噛み合っていない…

上記のように不自然な描写が複数ある。

 

結論としては、サミーを誘拐したのはエッセンシアのエンティティではないかということである。

これならばサミーが拒絶したことも説明がつく

しかし、サミーもソウルスペース移行の条件は満たしていたことが問題をややこしくしている。

家庭環境での問題を抱え、家出を繰り返しているような描写があったからだ。

 

 

3 エッセンシア覚醒

 

エッセンシア覚醒までのストーリーを簡単に説明すると

1 アレックスの家にエッセンシアのエンティティ出現

2 エンティティが電波塔までアレックスを誘導

3 LPレジェンドを電波塔から流すよう要求

4 ヴェラのマインドダンジョンからLPレジェンド回収

5 LPレジェンド再生で覚醒

といった流れになる

 

 

考察

 

疑問に思ったのがエッセンシアが目覚めるためにミスティカル・アルティマLPレジェンドは必要なものだったのか?ということである。

 

キーとなるLPレジェンドはパラレルワールド出身のヴェラ製作のアルバムである。

エッセンシアとヴェラはパラレルワールドにおいても別人であるため魂の繋がり等はないはずである。

※細かく言えばエッセンシア=パラレルワールドのアレックスなのでヴェラとエッセンシアはパラレルワールドにおいて恋愛関係という繋がりはあった

 

上記のようにエッセンシアとLPレジェンドに直接の繋がりはないはずである。

にもかかわらずエッセンシアのエンティティはLPレジェンド再生を要求したのである。

 

つまり、エッセンシアはいつでも目覚められたのだが、一連の事件に関連があると思わせるためにこのタイミングで覚醒した(ふりをした)のではないだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

おわりに

 

マニックピクシードリームガールなど本当は存在しない、妄想の中だけの虚構なのだと徹底的にわからせるキャラクターである。

正直なところ、真実を語られた後でも更に魅力を感じたキャラクターでもある。

何故なら私自身、マニック的なキャラクターが大嫌いだからだ。

主人公を盲目的に崇拝し、無批判に追従する、非現実的で荒唐無稽な、ご都合主義の空虚なキャラクターには一切の魅力を感じず、ただただ嫌悪感を催すだけなのだ。

そういったキャラクターに対する強いアンチテーゼを示したエッセンシアには称賛の気持ちを感じずにはいられなかったのだ。

アレックスに嘘をつき続け、自らの欲望のために利用したエッセンシアの行動は決して誉められたものではないだろう。

しかし、そこには強い意思があり、自我を持ったキャラクターとしての確かな魅力があった。

 

 

YIIK: ポストモダンRPG エッセンシア2000

 

 

前回に引き続き、YIIK: ポストモダンRPGを彩る個性豊かなキャラクターを紹介していこうと思う。

今回紹介するのは、アレックスを愛し、アレックスに愛されたアンドロイドである。

 

 

キャラクター紹介 エッセンシア2000

 

 

1 来歴

1996年にウラジミラテサールによって作られ、アレックスの世界へとやって来た。

 

ヴェラやサミーのパラレルバージョンである

 

パラレルワールドに存在する全次元同時存在型アンドロイド

同時に全てのパラレルワールドの自分自身と情報を共有しているため知識量も多く、世界の根幹に関わることも知っている。

 

 

目的は、世界の崩壊による魂の消滅を防ぐこと

パーティー内でも強力なキャラクターではあるが、それでもなお世界の破壊者には及ばないらしく、アレックスたちにソウルスペースへの移行によって完全消滅を防ぐプランを提案した。

 

しかし、アレックスの説得により世界崩壊に立ち向かうことに同意した。

 

 

 

2 容姿

緑色の髪に緑の服

関節パーツが露出しているためアンドロイドとわかりやすい。

 

胸内部に兵装を格納している。

 

アンドロイドだけあって基本的に無表情

 

 

だが、戦闘終了画面ではすごくいい笑顔でピースサインまで見せてくれる。

アイテム使用時も笑顔

 

 

 

3 性格

アンドロイドではあるが、天然(人間)の意識をもつ。

つまり、AIではない。

アレックスを信じ、サポートする。

例え、あまりにも無謀で不可能とも思える挑戦にも力を貸してくれる。

 

シリアスばかりでなくジョークも言える

※調べたところ90年代に流行した言葉のようである。

舞台が99年のこのゲームにおいては完璧にマッチしており、翻訳の質の高さを伺える。

原語では「チョベリグ」ではない、というか日本だけの言葉であり、完全に意訳だろう。

 

 

4 戦闘

かなり優秀

仲間内で唯一エンティティにダメージを与え、撃破することができる

※ヴェラのバニッシュは亜空転送のような技で、マインドダンジョンに飛ばすだけで倒しているわけではない。

 

※エンティティは宇宙を内包する的な超次元の存在でかなり危険な敵

その他の敵に対しても強い。

他のキャラクターは大体がqte必須で失敗するとろくなダメージを与えられないが、エッセンシアはマシンガン、ミサイルランチャーという技を持ちqte無しで大ダメージかつ全体攻撃ができるのだ。

これは、ストーリー展開上アレックスと二人で進むシーンがあるので意図的に強くされていると思われる。

攻撃の際にはENというHPとPPを統合させたゲージを消費する。

ハンバーガーなど、通常の回復アイテムは受け付けず、乾電池という専用の回復アイテムが必要。

 

 

 

おわりに

 

精神は人間というだけのことはあり、所々で見せるチャーミングな表情も魅力の一つだろう。

アンドロイド繋がりか、やたらとターミネーターパロディが多くて面白い。

 

勝利時のT-800パロディや

 

 

無表情ダッシュ

 

T-1000

 

エッセンシア2000

 

 

エンドスケルトン露出

 

T-800

 

エッセンシア2000

 

など、小ネタでも楽しませてくれる愉快なキャラクターである。

 

あるときはシリアスに、またあるときはコミカルに最期までアレックスを助け、導いてくれる頼もしい存在だった。

総評すると、美しい外見を持ち、主人公を助け、全てを受け入れるという、理想を具現化したようなキャラクターである。

 

是非とも近くにいてくれたらいいなと思えるような素敵なキャラクターなのであった。

 

 

 

 

 

YIIK: ポストモダンRPG アレックス・エグルストン

 

アレックスという男

 

 

このゲームのキャラクターは皆が強い個性を持っている。

まるで梶原一騎作品のように

ハリーポッターシリーズのように

生々しいまでのリアリティを持って描かれたキャラクターたちである。

皆が欠点や問題を抱え、一筋縄では行かない個性的な登場人物ばかりだ。

今回はその筆頭である主人公について書いていきたい。

 

 

アレックスエグルストン

このゲームの主人公

どこにでもいる普通の青年

大学卒業後、自宅に戻ってきたあとダリを追いかけ壮大な事件に巻き込まれていく。

 

 

1 容姿

赤毛で、メガネをかけた髭面の青年。

 

作中では

↑自分の顔をした隕石を見たとき

 

というようにあまり評価は高くないようだ。(ネタかも知れないが)

しかし、個人的には結構イケメンだと思っている。

 

目を伏せたときとか

いつものポーズとか

真顔でもかっこいい

(美醜に関しては主観なので人それぞれ好みはあるが)

 

 

 

2 性格

利己的な言動が多く、作中で度々指摘される。

 

プレイヤーからもその性格ゆえに毛嫌いするものが多く、このゲームがクソゲー呼ばわりされる一因になっている。

しかし、だからこそ最期の展開でとる行動に意味や重さがでてくる。

利己的な言動を仲間たちから叱責され、自分のありかたについて悩み続ける。

 

自分の言動に後悔し、迷い続け、少しでも「よい人間」になろうとあがき続けているのだ。

 

 

3 戦闘

非常に強い

アップデート前は「LPスロー」が超バランスブレイカークラスの強さだったらしい。

適当にボタン連打するだけでオーバーキルクラスの火力を叩き出せたようだ。

私はバージョン1.25からなので以前の強さはわからないが、このバージョンでもとんでもなく強く感じる。

※戦闘面は確かに面倒なのでイージー及びタイムエネルギー無限でプレイ

ボコる(通常攻撃の強化バージョン)で真面目に連打していれば、数千から数万クラスのダメージになるからだ。

オーバーキルという言葉すら生易しい。

アップデート前はショーンドラの「アイテムスロー」というスキルが滅茶苦茶強かったらしいがこのバージョンだと大したダメージにならないためパーティーのなかでは圧倒的な攻撃性能を誇っている。

ヴェラやクラウディオやエッセンシアなどある程度のダメージを出せるキャラはいるが、アレックスは明らかに突出しすぎている。

他キャラは数百程度だが、アレックスは数千、場合によっては数万という具合にぶっちぎっている。

また、防御面も凄まじい。

「パンダバリア」は、パーティー全員をかばうデコイを召喚するスキルであり、特殊コマンドも必要なく消費ppも少ない優秀な性能である。

 

おわりに

こうしてみると、なかなか魅力的なキャラクターに見えないだろうか?

というか筆者にとっては今まで見てきた作品のなかでもトップクラスに好きなキャラクターである。

私自身、共感能力や協調性の欠片もない人間だが、初めて共感できたキャラクターだった。

それは、元来の精神性がアレックスに近かったからに他ならない。

怠惰で狭窄的でコミュニケーション能力が無い、

一般的に「クズ」と呼ばれる人間だからだ。

同じ「クズ」同士共鳴する所があったのかもしれない。

↑ここのセリフは痛い程気持ちがわかる

 

 

問題視される長い独白も、緻密な表現に富み、読んでいて面白く、台詞を減らすどころかもっと増やしてほしいと思ってしまうほどだ。

自己嫌悪に陥ったり、仲間と感情をぶつけ合ったりと、随所に「魂を持ったキャラクター」だと感じさせる要素に溢れ、いい意味でも悪い意味でも生き生きしている。

主人公マンセーでもない、メアリースーでもない、そんなアレックスだからこそ好きになれたのだろう。

酷評が多い主人公ではあるが、間違いなく魅力はある。

気になった人は是非とも一度プレイしてアレックスエグルストンという男について知ってほしい。